AGAは遺伝する?どれくらい影響するか現実整理|遺伝率の誤解も解説

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AGAの基礎

「AGAって遺伝するの?もし遺伝なら、どれくらい影響して…もう無理なの?」

家族に薄毛の人がいると、急に未来が決まったように感じてしまいますよね。
鏡を見るたびに不安が強くなって、検索しても「○%遺伝」と数字だけが増えていく…。でも、その数字の多くは“読み違い”が起きやすいポイントでもあります。

結論:AGAは遺伝的な素因(体質)の影響が大きい一方で、遺伝=詰み(確定)ではありません。大事なのは「家族歴の有無」よりも、いまの進行サインをどう把握して、次の一手をどう選ぶかです。

  • 「遺伝率80%」の本当の意味(あなたの確率ではない)
  • 母方・父方のよくある誤解と現実
  • 家族歴がある人のリスクの見積もり方(セルフチェック)
  • 今日からできる行動プラン(頭皮・生活・市販・医療)
  • 受診へ切り替える目安(迷いを減らす判断軸)

ここからは、根拠をもとに誤解をほどきつつ、あなたが「次に読むべきカテゴリ」と「次の行動」が自然に決まるように整理していきます。


結論:AGAは“体質(遺伝)”の影響が大きい。でも、個人の発症は言い切れない

日本皮膚科学会の診療ガイドラインでも、男性型脱毛症(AGA)の発症には遺伝と男性ホルモン(アンドロゲン)が関与すると整理されています。
さらに、遺伝的背景としてX染色体上のアンドロゲン受容体(男性ホルモンレセプター)遺伝子の多型や、常染色体(17q21、20p11 など)に関連遺伝子が知られている、とされています。
(参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版(日本皮膚科学会)

一方で、遺伝が強いからといって「必ず同じ年齢で同じ薄毛になる」わけではありません。
双子研究では、男性型脱毛の遺伝要因が大きいことが示されつつも、生活や環境など遺伝以外の要素も差を生むことが報告されています。
(参考:Genetic prediction of male pattern baldness(PLOS Genetics, 2017)AGA in twins(Gatherwright ら, 2013, PDF)

薄毛アドバイザー星田
薄毛アドバイザー星田
遺伝=確定ではありません。
「体質が影響しやすい」だけで、進み方やタイミングは人によって変わります。
まずは数字の誤解を外して、判断をラクにしましょう。

「遺伝率80%」の意味:あなたが80%で薄毛になる…ではない

ネットでよく見る「遺伝率80%」は、誤解されやすい表現です。
これはざっくり言うと、集団全体の“違い(ばらつき)”のうち、どれくらいが遺伝要因で説明できるかという“統計的な概念”です。
個人の「発症確率が80%」という意味ではありません。PLOS Genetics でも、双子研究では約80%という推定がある一方で、分子遺伝学的手法では別の推定(例:約50%)も示されており、見方が一つではないことが分かります。
(参考:PLOS Genetics, 2017

よくある表現誤解現実(押さえるポイント)
遺伝率80%自分も80%で薄毛になる集団の統計であり、個人の確率ではない
母方の祖父が薄毛だと危険母方だけ見ればOK/父方は関係ないAGAは複数遺伝子が関与。母方・父方どちらも影響し得る
家族に薄毛がいないから安心自分はAGAにならない家族歴が目立たなくても、発症する可能性はある(体質は多因子)

結局、あなたが知りたいのは「自分はどうなの?」ですよね。
次は、その答えに近づくために、AGAの遺伝で“何が引き継がれるのか”を噛み砕きます。

AGAの遺伝で“引き継がれやすいもの”:DHTの影響を受けやすい体質

AGAは、男性ホルモンの一種テストステロンが、酵素(5α還元酵素など)を介してDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、毛包がDHTの影響を受けやすい体質だと、髪が細く短くなっていく(軟毛化)方向に進みやすい――という整理が一般的です。
ガイドラインでは遺伝背景として、X染色体上のアンドロゲン受容体遺伝子多型などが挙げられています。
(参考:日本皮膚科学会ガイドライン 2017

ここで初心者がつまずきやすいのが、次の2つです。

  • 「母方だけ」神話:X染色体の話はあるが、AGAは多因子なので父方も関係し得る
  • 「遺伝=発症」神話:体質があっても、進行スピード・開始時期は個人差が大きい

つまり、遺伝はスタート位置(影響を受けやすさ)に関わりやすい。
でも、あなたの未来を決めるのは、今の進行サインを見落とさず、手を打つ順番です。

家族歴がある人ほど大事:まず“誤判定”を外してからリスクを見る

「薄くなったかも?」は、見え方のブレで誤判定が起きます。遺伝が気になるほど、ここで焦って判断しがちです。

薄毛アドバイザー星田
薄毛アドバイザー星田
家族歴がある人ほど、先に“見え方の罠”を外すのが近道。
照明・濡れ髪・分け目固定で、薄く見えることは珍しくありません。
「進行サイン」を落ち着いて確認しましょう。

誤判定の代表例:

  • 上からの強い照明(洗面所・美容室のライト)
  • 濡れ髪・皮脂で束になって地肌が見える
  • 分け目を固定し続けて、地肌が見えやすくなる
  • 短髪にした直後で、密度が低く見える
  • 整髪料の付け方で束感が強い

このあと「家族歴+いまの状態」で、現実的に見積もるチェック表を置きます。

チェック項目当てはまる見立て(断定しない)次の一手
前髪の生え際が後退/M字が深くなったAGAパターンの可能性AGAの基礎でセルフ確認の順番を整理
つむじ・頭頂部の地肌が目立つ(写真で差が出る)つむじ割れ・分け目・進行の切り分けが必要AGAの基礎で「誤判定→写真記録」を先に
髪が細く短くなった(軟毛化っぽい)進行サインの一つになり得るAGAの基礎で軟毛化サインを確認
頭皮にかゆみ・赤み・フケ・痛みがある頭皮トラブルが主因の可能性も頭皮の悩み・ケアで先に整える
ここ数か月に発熱・強いストレス・急なダイエットなどがあった休止期脱毛など“別ルート”の可能性もAGAの基礎で原因の切り分け

なお、日本皮膚科学会ガイドラインには、日本人男性の発症頻度が年齢とともに上がる目安(20代約10%、30代20%、40代30%…)の記載があります。
これは「あなたは何歳で確定」という話ではなく、早めに気づけるほど選択肢が広がりやすいという読み方が現実的です。
(参考:日本皮膚科学会ガイドライン 2017

遺伝が気になる人の「今日→1週間→1か月→3か月」行動プラン

遺伝の不安は、放置すると頭の中で膨らみます。
“やることが決まっている状態”に変えると、不安は落ち着きやすいです。

薄毛アドバイザー星田
薄毛アドバイザー星田
まずは「写真記録 → 生活と頭皮の整え → 必要なら医療」の順番が基本です。
“何から?”で迷う時間がいちばんもったいないので、テンプレで進めましょう。
【今日】  写真(同じ場所・同じ光)+抜け毛/頭皮メモ開始
【1週間】 洗い方/乾かし方を固定・睡眠の底上げ・頭皮トラブルの有無を確認
【1か月】 写真比較(増減ではなく“パターン”)/市販を試すならルール化
【3か月】 進行感が続く・範囲が拡大 → 受診/オンライン診療も含めて検討

写真のコツ(超重要):同じ場所・同じ距離・同じ照明(できれば自然光)で、週1回だけ撮る。
毎日撮るとブレが増えて不安が増幅します。

次に、対策の選び方を“迷わない順”で整理します。

選択肢向きやすいケース狙い次に読む
頭皮の悩み・ケアかゆみ/赤み/フケ/ベタつきがあるまず頭皮環境を整えて“別原因”を外す頭皮の悩み・ケア
生活習慣睡眠不足・食事の乱れ・ストレスが強い進行スピードを悪化させやすい要因を減らす生活習慣
育毛剤(市販)まずは“現状維持寄り”で試したい頭皮・髪のコンディションの底上げ育毛剤
発毛剤(市販)「薄い範囲が気になる」+ルールを守って使える発毛を狙う選択肢(注意点も多い)発毛剤
AGA治療(医療)進行が不安/止めたい気持ちが強い/市販で迷う進行抑制・発毛などを医師の管理下で検討AGA治療

医療(内服・外用)を検討する場合は、自己判断での個人輸入などは避け、受診で安全確認をしながら進めるのが基本です。
AGA治療の入口はここから:AGA治療(医療)
内服薬の整理:内服薬 / 外用薬の整理:外用薬

受診へ切り替える目安:遺伝よりも「進行サイン」で判断する

遺伝が気になる人ほど、「まだ早いかな」「もう少し様子見かな」と引っ張りがちです。
でも切り替えの判断は、家族歴ではなく“あなたの今のサイン”が主役です。

受診を検討しやすい目安(断定はしません):

  • 写真で見ても、生え際/頭頂部の薄さが3か月スパンで進んでいる
  • 髪が細く短くなる(軟毛化)が増えてきた
  • 市販や生活改善をしても、不安が強くて日常に支障が出る
  • 頭皮の赤み・痛み・大量のフケなど、皮膚症状が強い
  • まだらに抜ける、急激に抜けるなど、AGA以外も疑うサインがある

ちなみに、医薬品は「効けばOK」ではなく、効き方の見方・やめ時・注意点がセットです。
たとえば、フィナステリドの添付文書には効果確認まで通常6か月の連日投与が必要などの注意が記載されています。
(参考:フィナステリド錠 添付文書(PMDA, PDF)

AGA遺伝子検査は受けるべき?メリットと限界(“安心材料”にしない)

遺伝子検査は、あくまで「リスクの目安」を得るものです。
ただし、結果が高リスクでも低リスクでも、現実の行動が変わらないなら、コスパは下がります。

メリット

  • 家族歴がなくても不安が強い人が、判断材料を増やせる
  • 「何もせず不安だけで消耗する」状態から抜けやすい

限界(ここが大事)

  • AGAは多因子で、検査が“未来を確定”させるものではない
  • 検査が陰性でも、薄毛が進むことはあり得る(別原因も含む)
  • 結局は写真記録・進行サイン・医師の評価が現場の判断軸になりやすい

もし検査を検討するなら、「結果で何を決めるか(やる/やらない)」を先に決めておくと振り回されにくいです。

よくある質問(FAQ)

Q1. 父が薄毛なら、自分も確定ですか?
A. 確定とは言い切れません。家族歴はリスク要因の一つですが、AGAは複数遺伝子+ホルモン+環境の影響が絡みます。重要なのは、いまの進行サインを写真で把握し、対策を選ぶことです。

Q2. 母方の祖父が薄毛だと危険って本当?
A. X染色体上の関連(アンドロゲン受容体遺伝子など)が示される一方、常染色体側の関連も知られており、母方だけで判断はできません。
(参考:日本皮膚科学会ガイドライン 2017

Q3. 遺伝なら、生活習慣を変えても意味ない?
A. 「意味がない」とは言い切れません。生活習慣は髪や頭皮のコンディション、治療の続けやすさにも関係します。まず整えることで、別原因を外しやすくもなります。
生活習慣の記事一覧

Q4. どれくらいで判断できますか?
A. 1〜2週間で結論を出すのは難しいことが多いです。少なくとも「同条件の写真」で1か月、できれば3か月で“パターン”を見た方が判断しやすいです。

Q5. 市販の発毛剤は遺伝に勝てますか?
A. “勝つ/負ける”ではなく、あなたの状態・副作用リスク・続け方で選び方が変わります。まずは基礎を押さえてから検討すると失敗しにくいです。
発毛剤の記事一覧

まとめ:遺伝はスタート位置。決めるのは「今の状態」と「次の一手」

  • AGAは遺伝の影響が大きいが、遺伝=確定ではない
  • 「遺伝率○%」は個人の発症確率ではない
  • 母方・父方の単純化はNG。AGAは多因子
  • 不安を減らすコツは、誤判定を外す → 写真記録 → 行動を順番化
  • 迷ったら「家族歴」より進行サインで受診を検討する

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