「頭皮がかゆくて掻いちゃう…これ、抜け毛増える?ハゲる?」
かゆいときの「掻くな」は、言うほど簡単じゃないですよね。
気づいたら掻いてるし、爪の先に髪が絡んでると心臓がキュッとなる…。その不安、ちゃんと自然な反応です。
結論:頭皮を掻くと、抜け毛・切れ毛が増えたように見える/実際に増えることはあります。
ただし多くの場合、いきなり薄毛が確定する話ではなく、カギは「かゆみの原因」と「炎症が続いているか」です。原因が分かれば、止め方(対策)も決まります。

- 頭皮のかゆみで掻くと抜け毛が増える仕組み(悪循環の正体)
- 原因の見分け方(乾燥?フケ?かぶれ?感染?)
- 今日からできる対策(洗髪・保湿・掻かない工夫)
- 受診すべきサインと、相談先の選び方
「掻いちゃう自分」を責めるより、掻かなくて済む状態を作るほうが100倍ラクです。順番にいきましょう。
- 頭皮のかゆみで掻くと抜け毛が増える?答え:増えることはある(でも“原因”が主役)
- 根拠①:掻くほど「かゆみ→掻く→炎症→もっとかゆい」の悪循環が回る
- 根拠②:掻くと「抜け毛」だけじゃなく「切れ毛」も混ざる(=増えたように見える)
- 根拠③:脂漏性皮膚炎(フケがベタつく/黄色っぽい)だと、かゆみが続きやすい
- 根拠④:乾燥・アトピー性皮膚炎タイプは「バリア低下→刺激でかゆい」になりやすい
- 根拠⑤:シャンプー・育毛剤・カラー剤の「かぶれ(接触皮膚炎)」は突然くる
- 根拠⑥:頭皮の乾癬は「フケっぽいのに治らない」ことがある(掻くと抜け毛が増えやすい)
- 根拠⑦:頭部白癬(真菌感染)は「かゆみ+フケ+脱毛」で要注意(早めに皮膚科)
- 根拠⑧:「見た目が薄い」より先に、実は“抜け毛の見え方”が増えているだけのこともある
- 【セルフチェック表】あなたの「頭皮かゆみ」はどのタイプっぽい?
- 具体策(手順):掻き壊しの悪循環を断つ“最短セット”
- 洗髪のOK/NG早見表(かゆい日の正解)
- 受診目安:自己判断をやめたほうがいいサイン(判断基準)
- FAQ:頭皮のかゆみ・掻く・抜け毛でよくある質問
- まとめ:掻くほど抜け毛は増えやすい。だから「掻かなくて済む状態」を作る
- 次に読む(あなたの状況別)
- この記事の根拠(一次情報中心)
頭皮のかゆみで掻くと抜け毛が増える?答え:増えることはある(でも“原因”が主役)

掻く=抜け毛が増えるは、わりと現実です。理由は大きく3つあります。
- ① 物理的に抜ける/切れる:引っ張り・摩擦で髪が抜けたり、途中で切れたりする
- ② 炎症が長引く:掻き壊し→傷→さらにかゆい…のループで頭皮が荒れる
- ③ 原因疾患がある:脂漏性皮膚炎、かぶれ、乾癬、頭部白癬などが隠れている
ここで安心材料もひとつ。
掻いて増えた「抜け毛っぽさ」は、原因を叩いて炎症が落ち着けば、戻るケースも多いです(特に切れ毛・一時的な抜け毛)。
逆に、原因が残ったままだと“掻きたくなる状態”が続きやすい。だから次は、根拠(仕組みと原因)を押さえます。
根拠①:掻くほど「かゆみ→掻く→炎症→もっとかゆい」の悪循環が回る
かゆみは、掻くと一瞬だけ気持ちよくなります。
でも皮膚はダメージを受け、バリアが壊れて刺激に弱くなる→さらにかゆい、になりやすいです。
この悪循環が続くと、いわゆる神経皮膚炎(慢性的な掻破で皮膚が厚くなるタイプ)につながることも。
皮膚科の解説では、頭皮を頻繁に掻いたりこすったりすることで脱毛(抜け毛)につながることがある、とされています。
- 米国皮膚科学会(AAD):Neurodermatitis(神経皮膚炎)の症状(頭皮を掻くことで脱毛につながる旨)
- Cleveland Clinic:Neurodermatitis(掻破が続くと合併症として脱毛が起こり得る)
根拠②:掻くと「抜け毛」だけじゃなく「切れ毛」も混ざる(=増えたように見える)
排水口の髪を見て不安になるとき、混ざっているのが切れ毛です。
掻く動作は、髪を引っ張る・絡める・こする、がセット。すると毛先ではなく途中で切れて、抜けたように見えます。
切れ毛っぽいサイン:
- 短い毛が多い(3〜5cmみたいな“短い毛”)
- 根元の白い球(毛根部)がない毛が増えた気がする
- 頭皮より「髪自体」がギシギシしている
もちろん、目視だけで完全判定はできません。
ただ、切れ毛が多いなら“頭皮の炎症+髪の摩擦”が主役の可能性が上がります。
根拠③:脂漏性皮膚炎(フケがベタつく/黄色っぽい)だと、かゆみが続きやすい
頭皮のかゆみでよくある原因のひとつが脂漏性皮膚炎。
皮脂が多い部位に起きやすく、頭皮だとフケ(湿った黄色っぽい/ベタつく)+赤み+かゆみが目安になります。
海外の皮膚科学会の解説では、脂漏性皮膚炎は頭皮などの脂っぽい部位に鱗屑(フケ状)を起こし、原因の一部として皮膚常在の酵母(Malassezia)と皮脂(sebum)が関与すると考えられる、とされています。
- AAD:脂漏性皮膚炎の概要(頭皮に起きやすい)
- AAD:脂漏性皮膚炎の原因(酵母と皮脂の関与)
- 英国皮膚科学会(BAD):脂漏性皮膚炎の患者向け情報(症状・増悪因子)
- レビュー:Seborrheic Dermatitis and Dandruff(脂漏性皮膚炎とフケの整理)
脂漏性皮膚炎が疑わしいのに、洗浄力強めでゴシゴシやると、一瞬スッキリ→すぐ再燃になりがち。ここはケアの当て方が重要です。

根拠④:乾燥・アトピー性皮膚炎タイプは「バリア低下→刺激でかゆい」になりやすい
頭皮のかゆみは、脂っぽいタイプだけじゃありません。
乾燥やアトピー性皮膚炎で、カサカサ・粉っぽいフケ・ヒリつきが出る人もいます。
このタイプは、洗浄力の強いシャンプーや熱いお湯で悪化しやすい傾向。
「さっぱり」を求めすぎると、頭皮のバリアがさらに落ちて、かゆみが増えることがあります。
※頭皮アトピーは医療機関の説明でも、頭皮の症状としてかゆみ・落屑(フケ)が挙げられています(診断は医師)。
根拠⑤:シャンプー・育毛剤・カラー剤の「かぶれ(接触皮膚炎)」は突然くる
ある日いきなり「新しいシャンプーに変えたら、頭皮がムズムズ」「育毛剤を塗ったらヒリヒリ」…これ、わりとあります。
皮膚に触れたものが刺激になったり、アレルギー反応を起こしたりする接触皮膚炎です。
米国皮膚科学会の解説でも、接触皮膚炎は最初のサインが“かゆみ”であることが多いとされています。
また、頭皮に使う製品(染毛剤・シャンプー等)が頭皮のアレルギー性接触皮膚炎の原因になり得る、という報告もあります。
注意:ミノキシジル外用薬などの使用中に、発疹・発赤・かゆみ等が出た場合は、副作用の可能性があるため説明書に従って中止・相談が必要です。
根拠⑥:頭皮の乾癬は「フケっぽいのに治らない」ことがある(掻くと抜け毛が増えやすい)
頭皮の乾癬は、フケに見えて実は違う…の代表格。
境界が比較的はっきりした赤みや厚めの鱗屑が出て、かゆみを伴うことがあります。
皮膚科情報では、頭皮乾癬は重い場合に一時的な脱毛を伴うことがある、また掻いたりむしったりを避けることが勧められています。
根拠⑦:頭部白癬(真菌感染)は「かゆみ+フケ+脱毛」で要注意(早めに皮膚科)
“まれだけど重要”枠が、頭部白癬(しらくも)。
かゆみや鱗屑(フケ状)に加えて、斑状の脱毛が起きることがあります。
家庭向けの医学情報でも、頭部白癬は鱗屑と脱毛が症状として挙げられています。
これ系はセルフケアで粘るより、診断して治療方針を決めたほうが早いです。
根拠⑧:「見た目が薄い」より先に、実は“抜け毛の見え方”が増えているだけのこともある
かゆみがあると、シャンプーやブラッシングのときに髪が絡みやすくなり、抜け毛が目立ちます。
そもそも、髪は毎日ある程度抜けるのが普通。皮膚科学会や公的医療情報でも、1日50〜100本程度の脱毛は一般に「正常範囲」として説明されています。
だから、「かゆい日=抜け毛ゼロにしなきゃ」は無理ゲーです。目標は“増えすぎを止める”と“掻かないで済む状態に戻す”です。
【セルフチェック表】あなたの「頭皮かゆみ」はどのタイプっぽい?
| よくあるタイプ | 目安のサイン | まずの一手 |
|---|---|---|
| 乾燥・刺激 | 粉っぽいフケ/つっぱる/熱い湯・洗いすぎで悪化 | ぬるま湯+やさしく洗う/保湿/整髪料を軽く |
| 脂漏性皮膚炎 | ベタつくフケ(黄色っぽい)/赤み/頭皮が脂っぽい | ゴシゴシ禁止/抗フケ系の選択肢を検討/長引くなら皮膚科 |
| かぶれ(接触皮膚炎) | 製品変更後に急にかゆい/ヒリヒリ/首や耳まわりも荒れる | 原因候補を中止/早めに皮膚科(特定が近道) |
| 乾癬 | 厚めのフケ・赤みが続く/境界が比較的くっきり | 自己判断でオイル塗りまくりは注意/皮膚科相談が安全 |
| 頭部白癬など感染 | 脱毛斑+フケ+赤み/触ると痛い/膿っぽい | 早めに皮膚科(自己流で長引かせない) |
大事:見た目だけで断定はできません。あくまで「当たりをつける表」です。
具体策(手順):掻き壊しの悪循環を断つ“最短セット”

対策は、難しい順にやると挫折します。
おすすめは①掻かない工夫 → ②洗い方 → ③保湿 → ④原因別ケア → ⑤必要なら受診です。
手順1:まず“爪”と“動作”を変える(これが一番効く)
- 爪を短く:掻き壊しダメージが激減
- 掻く代わりに「押す」:指の腹で5秒押す(掻破の代替)
- 冷やす:かゆい場所に冷タオルを10〜30秒(かゆみのピークを落とす)
- 寝る前だけ手袋/絆創膏:無意識掻き対策(特に就寝中)
“掻く”は反射なので、意思の力だけで止めるのは無理が出ます。
仕組みで負けないのがコツです。
手順2:洗髪は「落とす」より「荒らさない」を優先
かゆいときほど、洗髪で勝負が決まります。
ポイントは“摩擦”と“温度”を下げること。
- 予洗い1分:ぬるま湯でしっかり流す(汚れの大半が落ちる)
- シャンプーは泡立ててから:原液を頭皮に直塗りしない
- 爪を立てない:指の腹で「頭皮を動かす」イメージ
- すすぎは長め:残留が刺激になることがある
- ドライは地肌から:湿ったままだとムレ・ベタつきでかゆみが増えやすい
手順3:保湿で“かゆみの土台”を落ち着かせる
頭皮も皮膚なので、乾燥するとかゆくなります。
顔に化粧水をつけるのに、頭皮だけ放置…はわりとあるある。
保湿の現実的なやり方:
- ドライ後、かゆい部分に頭皮用ローションを少量(ベタつかないもの)
- 整髪料はできるだけ頭皮につけない
- かゆみが強い日は、ワックスより軽いミストに寄せる

手順4:原因別の“地雷回避”だけ押さえる(やりすぎない)
原因がズレたケアは、遠回りになります。まずは地雷を避けましょう。
- 脂っぽいフケが多い:オイルを塗り込むケアは悪化することがある(症状が続くなら皮膚科へ)
- 製品変更後に悪化:原因候補(シャンプー・育毛剤・カラー)をいったん中止
- 赤み・痛み・膿・脱毛斑:セルフケアで粘らず受診(感染や炎症性疾患の可能性)
手順5:抜け毛の不安が強いときは“定点観察”にする(メンタル消耗を防ぐ)
毎日スマホでアップ撮影→落ち込む、は本当に消耗します。
おすすめはこれ。
- 写真は週1回
- 同じ場所・同じ照明・同じ角度(可能なら)
- 「抜け毛の本数」より地肌の見え方(分け目・つむじ)を定点で見る
人は不安になると、観察が“攻撃”になります。
観察はあなたを助ける道具なので、ルール化して味方にしてください。
洗髪のOK/NG早見表(かゆい日の正解)
| NG(悪化しやすい) | OK(改善しやすい) |
|---|---|
| 熱いお湯/長時間シャワー | ぬるま湯/短時間でサッと |
| 爪でゴシゴシ | 指の腹でやさしく |
| 原液シャンプーを頭皮に直 | 泡立ててから |
| すすぎ短い/残留 | すすぎ長め |
| 自然乾燥(ムレ) | 地肌から乾かす |
受診目安:自己判断をやめたほうがいいサイン(判断基準)

ここからは「切替ライン」です。
次のどれかに当てはまるなら、セルフケアの継続より皮膚科で原因を確かめるほうが近道です。
- かゆみが2週間以上続く/繰り返す
- 赤み・ジュクジュク・膿・強いフケがある
- 痛みがある/触るとズキッとする
- 円形の脱毛や、明らかな脱毛斑が出てきた
- 夜も眠れないほどかゆい/生活に支障がある
そしてもう一段、薄毛が心配ならこの判断軸も追加です。
- 半年前〜1年前より分け目・つむじが広がった
- 生え際が後退してきた/全体が細くなった気がする
- 家系的にAGAがあり、進行が不安
この場合、選択肢は2つ。
- 頭皮の症状(赤み・湿疹)が強い → まず皮膚科が安全(診断が必要)
- 薄毛(AGA)も同時に不安 → オンラインAGAクリニックの無料カウンセリングを一度使うと整理が速い
普通に受診できて無料のことも多いので、「今の状態が何寄りなのか」を聞くだけでも価値があります。
もちろん、治療を始めるかどうかは相談してから決めればOKです。

FAQ:頭皮のかゆみ・掻く・抜け毛でよくある質問
Q1. 掻いた瞬間に髪が抜けました。毛根が死んだってこと?
A. すぐに「毛根が死んだ」とは言い切れません。掻いた刺激で、たまたま抜けるタイミングの毛が抜けることもありますし、切れ毛が混ざっていることもあります。
ただ、掻き壊しが続くと炎症が長引きやすいので、掻かない工夫+洗髪の見直しが優先です。
Q2. かゆいのにフケが少ない。原因は何?
A. 乾燥、かぶれ、神経皮膚炎(掻く習慣で悪循環)、ストレス要因など、いろいろあり得ます。見た目だけでは決めにくいので、2週間以上続くなら皮膚科で相談が安全です。
Q3. 毎日シャンプーしたほうがいい?
A. 体質と原因によります。大事なのは頻度より洗い方(摩擦・温度・すすぎ)です。脂っぽいタイプでもゴシゴシは悪化要因になり得ます。かゆい日は“やさしく・短時間”が基本です。
Q4. 育毛剤を使ったらかゆい。続けてもいい?
A. かぶれ(接触皮膚炎)や刺激の可能性があります。いったん中止し、症状が続くなら医師や薬剤師に相談を。ミノキシジル外用薬などは説明書にも、発疹・発赤・かゆみ等が出た場合の対応が書かれています。
Q5. かゆみが治ったら抜け毛は戻る?
A. 原因によりますが、掻き壊し由来の切れ毛や一時的な抜け毛は、炎症が落ち着くと改善することが多いです。
一方で、AGA(男性型脱毛症)など別の要因が同時にある場合は、かゆみだけ治しても薄毛が進むことがあります。気になるなら相談で切り分けを。
まとめ:掻くほど抜け毛は増えやすい。だから「掻かなくて済む状態」を作る
- 頭皮を掻くと、抜け毛・切れ毛が増えたように見える/実際に増えることがある
- 悪循環は「かゆみ→掻く→炎症→もっとかゆい」。まずは掻かない工夫が最優先
- 原因は、脂漏性皮膚炎・乾燥/アトピー・かぶれ・乾癬・感染など幅広い
- 洗髪は「落とす」より荒らさない(摩擦・温度を下げる)
- 赤み・膿・痛み・脱毛斑などがあれば、セルフケアで粘らず受診
次に読む(あなたの状況別)
- 頭皮の悩み・ケア:フケ・ベタつき・かゆみが続くときの“整え方”をまとめて確認
- 生活習慣:睡眠・ストレス・食事で「かゆみが悪化しやすい日」を減らしたいとき
- AGAの基礎:かゆみとは別に、分け目・つむじの薄さが気になってきたとき
- AGA治療:医療の選択肢(内服薬・外用薬)を全体像から把握して不安を減らす
- よくある疑問:「これ普通?」を短時間で解消したいとき
この記事の根拠(一次情報中心)
- AAD:Neurodermatitis(頭皮を掻くことで脱毛につながる旨)
- Cleveland Clinic:Neurodermatitis(掻破の合併症として脱毛が起こり得る)
- AAD:脂漏性皮膚炎の概要
- AAD:脂漏性皮膚炎の原因(酵母と皮脂の関与)
- 英国皮膚科学会(BAD):脂漏性皮膚炎の患者向け情報
- Seborrheic Dermatitis and Dandruff(レビュー)
- AAD:接触皮膚炎(かぶれ)の概要
- 頭皮のアレルギー性接触皮膚炎(製品成分が原因になり得る)
- DermNet:頭皮乾癬(重症で一時的な脱毛を伴うことがある)
- MSDマニュアル家庭版:頭部白癬
- AAD:Hair shedding(1日50〜100本は正常範囲)
- NHS:Hair loss(1日50〜100本は正常範囲)
- Scalp Pruritus(レビュー:頭皮のかゆみの鑑別)
- PMDA:ミノキシジル外用薬(一般用)説明書例


