「フケが増えて、頭皮が赤いし、かゆい…。これって脂漏性皮膚炎?それともAGA?」
見た目の変化が続くと、焦りますよね。しかも頭皮トラブルは、分け目やつむじが“薄く見える”こともあって、余計に混同しやすいです。
結論から言うと、フケ・赤み・かゆみがセットで続くなら、まずは脂漏性皮膚炎など「頭皮の炎症」を優先して切り分けるのが近道です。セルフケアで2〜4週間みて、強い炎症や長期化は皮膚科で診断を取りにいきましょう。

- 脂漏性皮膚炎(頭皮)のフケ・赤み・かゆみの特徴
- AGAと混同しやすい「薄く見える」誤判定を外すコツ
- 悪化・長期化しやすいNG習慣と、今日からの対策
- 今日→1週間→1か月→3か月のケア手順
- 皮膚科に行くべき受診目安とFAQ
では、まず「脂漏性皮膚炎っぽいのか?」を最短で判断できるポイントから整理します。
脂漏性皮膚炎とは?フケ・赤み・かゆみが続くときの結論
脂漏性皮膚炎は、皮脂が多い部位(頭皮・生え際・眉・鼻のわき・耳の後ろなど)に起こりやすい炎症で、フケ(鱗屑)や赤み、かゆみが出やすい状態です。原因は1つに断定できませんが、皮膚の常在酵母(マラセチア)と皮脂、皮膚バリアや炎症反応が関与すると説明されています。
ポイントは、「洗い方」+「有効成分入りのシャンプー」+「こすらない」で改善しやすい一方、慢性化・再発もしやすいこと。だからこそ、最初にやることはこの2つです。
- 今すぐ:強くこする・熱いお湯・頭皮オイル塗布など“悪化させやすい習慣”を止める
- 今日から2〜4週間:薬用(抗真菌など)シャンプーを手順通りに使って経過を見る
ただし、症状が強い・広がる・じゅくじゅくする・痛い・脱毛がはっきり進む…などがあれば、早めに皮膚科で診断を取るほうが安全です(受診目安は後半で整理します)。
脂漏性皮膚炎の特徴:フケ・赤み・かゆみの「出方」で切り分ける
フケ・赤み・かゆみは、脂漏性皮膚炎以外でも起こります。ここで大事なのは、病名を決め打ちすることより、「今のあなたの状態に近いパターン」を見つけて、やることを間違えないことです。
| 状態(例) | フケの特徴 | 赤み・かゆみ | 出やすい部位 | まずの一手 |
|---|---|---|---|---|
| 脂漏性皮膚炎 | 湿り気/黄みを帯びる、ベタつきやすい(乾いた細かい粉状のことも) | 赤みが出やすい/かゆみは人により強弱 | 頭皮・生え際・眉/鼻のわき・耳の後ろ | 抗真菌などの薬用シャンプー+こすらない洗髪 |
| 乾燥性フケ(乾性頭皮) | 白い粉状で乾く、細かい | つっぱり・かゆみが出やすい | 頭皮全体(特に冬・乾燥時) | 洗浄力を落とす/熱いお湯を避ける/乾かし方見直し |
| かぶれ(接触皮膚炎) | フケというより刺激後に皮むけ | 急に赤み・ヒリつき・かゆみが強い | シャンプー/整髪料が触れる範囲 | 原因製品を中止→改善しなければ皮膚科 |
| 乾癬(かんせん)など | 厚めの鱗屑がこびりつく | 赤みがはっきり、再発しやすい | 頭皮以外(肘・膝など)も | 自己判断せず皮膚科で鑑別 |
| 頭部白癬(真菌感染) | フケ様+折れ毛/脱毛斑など | 炎症が強いことも | 局所的に目立つ | 早めに皮膚科(治療が別物) |
| AGA | フケが主役ではない(合併はあり得る) | 赤み・かゆみが常に強いのは典型的ではない | 生え際〜頭頂部のパターン | 炎症があれば先に整える→そのうえでAGA相談 |
「赤み+フケ+かゆみ」が続くなら、AGA単独よりも、まず頭皮の炎症(脂漏性皮膚炎など)を疑うほうが自然です。
まずは“薄く見えるだけ”を外す:誤判定チェック(照明・濡れ髪・分け目固定・短髪直後)
脂漏性皮膚炎があると、フケやベタつきで毛束ができ、地肌が見えやすくなります。さらに次の条件が重なると、実際以上に薄く見えやすいです。
- 照明:上からの強い光(美容室・オフィスの蛍光灯)で透ける
- 濡れ髪:入浴後・汗・整髪料で束になって透ける
- 分け目固定:同じ分け目を続けると地肌が見えやすい
- 短髪直後:切りたてはコントラストで地肌が目立つ
- スマホ撮影:広角・フラッシュ・真正面の強光で盛れる(悪い意味で)

参考までに、「見え方がブレやすい度合い」を感覚的に並べると、こんなイメージです(※データではなく、一般的に“変わりやすい”順)。
見え方のブレ(大) 濡れ髪・汗 ██████████
強い照明 ████████
分け目固定 ███████
短髪直後 █████
見え方のブレ(小) 乾いた自然光 ███
なぜ起こる?原因の考え方(マラセチア・皮脂・炎症)
脂漏性皮膚炎は、単純に「不潔だから」ではありません。公的・専門機関の一般向け解説では、皮脂の多い部位に起こりやすく、皮膚の常在酵母(マラセチア)が関与し、炎症やフケが起こると説明されています。
- マラセチアは多くの人の皮膚にいる常在菌で、増え方や皮膚の反応の違いが影響し得る
- 季節(乾燥・寒暖差)、ストレス、睡眠不足などで悪化しやすいことがある
- 一度落ち着いても再燃しやすく、「コントロールする」発想が大切
一次情報として、治療の考え方(薬用シャンプー、抗真菌、必要に応じて外用ステロイド等)は、皮膚科学会系の患者向け資料や専門機関の解説でも共通しています(例:米国皮膚科学会 AAD、英国皮膚科学会 BAD、MSDマニュアル家庭版、DermNet NZ)。
やりがちなNG:悪化・長期化しやすい習慣
脂漏性皮膚炎のセルフケアで失敗しやすいのは、「落としすぎ・こすりすぎ・塗りすぎ」です。炎症がある頭皮は、刺激に弱くなっています。
| やりがちNG | なぜNGになりやすい? | 代わりにこうする |
|---|---|---|
| 爪でゴシゴシ掻く・こする | 微細な傷→炎症が続きやすい | 指の腹で洗う/かゆい時は冷風・保冷剤をタオル越しに短時間 |
| 熱いお湯で洗う | 刺激で赤み・乾燥が悪化しやすい | ぬるめ(体感で熱くない温度)にする |
| 1日に何度も洗う(落としすぎ) | バリア低下→かゆみ・皮むけが増えることがある | 汗をかいた日は優先、回数は状態を見て調整 |
| 頭皮にオイルを塗る(ベタつく系) | 蒸れ・残留で悪化を感じる人がいる | まずは洗髪手順と薬用シャンプーを優先 |
| 整髪料を地肌まで付ける/落とし切れない | 刺激・残留・毛穴周りの炎症につながりやすい | 頭皮から距離を取って使用/その日のうちに落とす |
| 自然乾燥 | 蒸れが続きやすい | タオル→根元→分け目を変えながらドライヤー |
NGを避けるだけでも、悪化ループを断ちやすくなります。
自宅ケアの手順:今日→1週間→1か月→3か月(順番が重要)
脂漏性皮膚炎は、当日の刺激でぶり返すことがあります。だから「一発で治す」より、再燃しない形に整えるのが現実的です。ここでは、あなたが迷わないように“順番”に落とし込みます。
今日:まずは「刺激を減らす」+「薬用シャンプーを正しく使う」
- 掻かない・こすらない(爪を立てない)
- 予洗い:シャンプー前にしっかりすすいで汚れを浮かす
- 泡立ててから頭皮へ(直づけで一点に濃くしない)
- 指の腹で頭皮を動かすイメージで洗う
- すすぎ:生え際・耳の後ろ・えりあしを丁寧に
- 乾かす:根元から、分け目を固定しない
薬用(抗フケ)シャンプーは、有効成分が複数あります。代表例として、ケトコナゾール、ピリチオン亜鉛、硫化セレン、サリチル酸、タールなどが、頭皮の脂漏性皮膚炎/フケ対策として挙げられています(例:BAD、NHS、MSD)。
コツ:薬用シャンプーは、頭皮にのせて数分待ってから流すやり方が紹介されています(例:BAD)。製品の用法に従い、刺激を感じたら頻度を落とす・中止するなど調整してください。

1週間:改善サインをチェックし、悪化ルートを潰す
1週間で“完治”は狙わなくてOKです。見るべきは、次の改善サインです。
- フケの量が少しでも減る(床や肩への落ちが減る)
- 赤みの範囲が狭くなる/色が薄くなる
- かゆみが「起きる回数・強さ」ともに下がる
逆に、悪化しやすいのは「整髪料の残留」「帽子やヘルメットの蒸れ」「自然乾燥」「強い洗浄」など。できる範囲で、
- 整髪料は頭皮に付けない/その日のうちに落とす
- 汗をかいた日は放置しない(ただし洗いすぎもしない)
- 枕カバーや帽子の内側を清潔に(毎日でなくても“定期的に”)
といった“悪化ルート潰し”をやっていきます。
1か月:ここで「切り替えライン」— 変わらないなら皮膚科へ
セルフケアで見たい期間は、目安として2〜4週間です。ここで、
- フケ・赤み・かゆみがほぼ変わらない
- いったん良くなってもすぐぶり返す(再燃が早い)
- 痛み、じゅくじゅく、かさぶた、強い炎症がある
なら、自己判断を続けるより、皮膚科で診断を取るほうが結果的に早いです。脂漏性皮膚炎の治療として、抗真菌薬や炎症を抑える外用薬が用いられることが一般向けにも説明されています(例:AAD、MSD)。
3か月:再発しやすい前提で「維持」を設計する
脂漏性皮膚炎やフケは、落ち着いても再発しやすいとされています。症状が落ち着いた後は、
- 薬用シャンプーの頻度を落として維持(例:週1〜など、あなたの頭皮で調整)
- 蒸れ・残留・こすりすぎを避ける
- 悪化のスイッチ(寝不足、ストレス、季節、整髪料)を把握する
この「維持設計」ができると、長期化しにくくなります。
(補足)AGAが心配なときの順番:炎症→見え方→パターン
脂漏性皮膚炎があると、フケや炎症で一時的に抜け毛が増えたように感じたり、毛束で地肌が見えたりして、AGAが不安になりやすいです。
おすすめの順番は、
- 炎症を落ち着かせる(まずは頭皮トラブルを優先)
- 誤判定を外す(照明・濡れ髪・分け目固定・短髪直後を揃えて見直す)
- それでも生え際〜頭頂部のパターンで薄毛が進むならAGAの相談も検討
“同時に全部”ではなく、順番にやると迷いが減ります。
受診が必要な目安:皮膚科に行くときの判断軸(煽らずに整理)
脂漏性皮膚炎はセルフケアで改善する人もいますが、次のような場合は早めに皮膚科のほうが安心です。
- 強い赤みが広がる/熱感がある
- じゅくじゅく、黄色いかさぶた、膿、痛みがある(感染が疑われる)
- かゆみで眠れない、日常に支障が出る
- セルフケア(薬用シャンプー等)を2〜4週間やっても改善が乏しい
- 頭皮以外(眉、鼻のわき、耳の後ろ、胸など)にも同様の症状が出る
- 局所の脱毛、折れ毛などがあり、別の病気(白癬など)も否定したい
皮膚科では、見た目や経過から鑑別し、必要に応じて外用薬(抗真菌薬、炎症を抑える外用薬など)を組み合わせます。自己判断で市販薬を塗り続けるより、合う治療に切り替えられるのがメリットです。
よくある質問(FAQ)
脂漏性皮膚炎はうつりますか?
一般に、脂漏性皮膚炎は皮膚の常在菌(マラセチア)や皮脂、炎症反応が関与すると説明され、いわゆる“感染症としてうつる”イメージとは異なります。とはいえ、見た目が似る別の疾患(真菌感染など)もあるため、強い炎症や局所の脱毛がある場合は皮膚科で確認すると安心です(例:MSDマニュアル(医療者向け概説))。
薬用シャンプーは毎日使うべき?どれくらいで効く?
製品の用法が最優先です。一般的な解説では、薬用(抗フケ)シャンプーは週数回〜など一定期間継続し、落ち着いたら頻度を落として維持する考え方が示されています(例:MSD、DermNet)。目安として2〜4週間で変化が乏しければ受診も検討してください。
脂漏性皮膚炎で抜け毛は増えますか?AGAになりますか?
炎症や掻き壊しがあると、抜け毛が増えたように感じることはあります。ただし、脂漏性皮膚炎=AGAという話ではありません。赤み・かゆみ・フケが強い時は、まず炎症を落ち着かせ、その後にパターン(生え際〜頭頂部)で薄毛が進むかを見直すのが現実的です。
市販のステロイドを塗ってもいい?
炎症を抑える外用薬が使われることはありますが、部位や強さ、期間の調整が重要です。自己判断で長期連用するとトラブルになることもあるため、頭皮の赤みが強い・繰り返す場合は皮膚科で相談するのが安全です(治療の一般的な考え方はAADなども参考になります)。
改善したのにまた出ます。どうすれば?
再燃しやすい前提で、維持を設計するのがコツです。具体的には、薬用シャンプーの頻度を下げて継続(週1など)、蒸れ・残留・こすりすぎを避け、悪化のスイッチ(寝不足・ストレス・季節)を把握しておくと安定しやすくなります(例:DermNet)。
まとめ
- フケ・赤み・かゆみが続くなら、まず脂漏性皮膚炎など頭皮の炎症を優先して切り分ける
- AGAと混同しやすいので、照明・濡れ髪・分け目固定・短髪直後など“誤判定”を外す
- セルフケアは「刺激を減らす」+「薬用シャンプーを正しく」→2〜4週間で評価
- 強い炎症、じゅくじゅく、痛み、広がる、改善しない…は皮膚科へ
次に読む(あなたの状況別)
- フケ・かゆみ・赤みの対処をもう少し広く整理したい:頭皮の悩み・ケア
- 「AGAかも…」の不安を、初期サインと判断軸で整理したい:AGAの基礎
- 再発を減らすために、睡眠・ストレス・食事など生活から見直したい:生活習慣
- 炎症が落ち着いた後に、治療の選択肢(医療)も知っておきたい:AGA治療(医療)

の対処法|悪化させないケア手順と受診目安--120x74.png)
