「髪を結ぶと、生え際が薄くなるって本当?このまま結び続けたらハゲるのかな…」
鏡で生え際が透けて見えたり、結んだあとに頭皮がつっぱると、心配になりますよね。仕事や生活で結ぶ必要があるほど、逃げ場がなくて余計に不安になりがちです。
結論から言うと、髪を強く・同じ位置で結び続けると「牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)」という形で、生え際が薄く見えたり抜け毛が増えたりすることがあります。逆にいえば、早めに負担を減らせば戻る可能性もあるのがポイントです(ただし長期間続くと戻りにくくなることもあります)。

- 髪を結ぶと生え際が薄くなる仕組み(牽引性脱毛症の根拠)
- AGAとの違い・見分けのポイント(フリンジサインなど)
- 負担がかかりやすい結び方/避けたい習慣
- 今日からできる対策手順(位置替え・ゆるめ方・道具)
- 受診の切替ライン(皮膚科/オンラインAGA相談の使い分け)
「全部やめる」ではなく、現実的に続けられる範囲で負担を下げるのがコツです。順番に整理していきます。
結論:髪を結ぶ と 生え際 薄くなる ハゲる?いちばん多いのは“牽引性”の薄毛
髪を結ぶ習慣で生え際が薄くなるとき、原因の本命になりやすいのが牽引性脱毛症です。髪が引っ張られる力(牽引)が同じ場所にかかり続けることで、毛や頭皮に負担が蓄積して起こります。
公益社団法人 日本皮膚科学会のQ&Aでも、強く引っ張られる髪型を習慣的に続けると牽引性脱毛症が起こり得ること、初期なら髪型をやめることで元に戻り得る一方、長期化すると毛包が障害され永久的に生えにくくなることがあると説明されています。日本皮膚科学会:脱毛症Q16(ヘアスタイルと脱毛症)
つまり「結ぶ=アウト」ではなく、“結び方と続け方”次第でリスクを下げられる、というのが現実的な答えです。
髪を結ぶと生え際が薄くなる根拠:牽引性脱毛症の仕組みと特徴
1)牽引性脱毛症は「引っ張りが続く」ことで起きる
牽引性脱毛症は、ポニーテールや編み込み、お団子など、髪が引っ張られる髪型を習慣的に続けることで起こるとされています。特に前髪を後ろに引っ張るような髪型を長期間続けると、生え際が抜けやすくなることがあると説明されています。日本皮膚科学会:脱毛症Q16
イメージとしては、植物を同じ方向に引っ張り続けると根が弱るのと似ています。毎回“同じ場所・同じ方向”が続くほど、負担が集中しやすくなります。
2)「痛い・つっぱる」は危険サイン。痛い髪型は“締めすぎ”
髪型で頭皮が痛い、引っ張られてつらい感覚があるなら、負担が強い可能性があります。米国皮膚科学会(AAD)は、髪型が痛いならきつすぎるという目安を示しています。AAD:Hairstyles that pull can lead to hair loss
「痛いけど我慢すれば慣れる」は、頭皮にとっては逆です。慣れたように感じても、負担が消えたわけではありません。
3)生え際・こめかみに出やすいのは“張力が集まりやすい”から
髪を結ぶとき、ゴムの位置や引っ張る方向によって、生え際(前頭部)やこめかみ周りに張力が集まりやすくなります。牽引性脱毛症は、実際に前や側頭部など、引っ張りがかかる部位に起こりやすいことが知られています。DermNet:Traction alopecia
「生え際だけ薄い」「結び目の周辺だけ薄い」など、限定的に起きるのも特徴のひとつです。
4)初期なら戻りやすいが、長期化で“戻りにくい(永久化)”ことがある
日本皮膚科学会は、牽引性脱毛症は初期なら原因の髪型をやめることで元に戻り得る一方、長時間続くと毛包まで障害を受け、永久的に生えなくなることがあると説明しています。日本皮膚科学会:脱毛症Q16
DermNetも、牽引が続くと慢性的な炎症や瘢痕(はんこん)につながり得ることを示しています。DermNet:Traction alopecia
「気づいた時点で負担を下げる」のが、いちばん効率の良い対策です。
5)見分けのヒント:フリンジサイン(fringe sign)
牽引性脱毛症の所見として「フリンジサイン(fringe sign)」が知られています。これは、生え際の縁に細い毛が一部残るように見えるサインで、牽引性脱毛症で見られることがあると説明されています。DermNet:Traction alopecia/Samrao et al. “Fringe Sign” (2011)
「生え際が全部ツルっと後退した」というより、弱った毛が縁に残りつつ薄くなるような見え方をすることがあります。
6)AGAと混同しやすい:違いは「場所」と「進み方」
牽引性脱毛症は、引っ張られている部分に局所的に起こりやすいのに対して、AGAは進行パターンがあり、前頭部や頭頂部が徐々に薄くなっていくことが多いとされます。薄毛が心配なときは、まずこの“形”を見てください。日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017(PDF)
また、生え際の後退に見えても、別の脱毛症(例:前頭線維化性脱毛症など)では似た見え方があり得るため、赤み・かゆみ・毛穴が見えない(つるっとする)などがある場合は早めに医師へ相談するのが安全です。DermNet:Frontal fibrosing alopecia
要注意:負担がかかりやすい結び方・習慣(生え際が薄くなる引き金)
結び方の“負担の強さ”は、主に①締め付け ②同じ位置 ③長時間で決まります。
| やりがち行動 | 負担が増える理由 | 生え際が薄くなる対策(代替) |
|---|---|---|
| 高い位置のポニーテールを毎日固定 | 生え際〜こめかみに張力が集中しやすい | 位置を日替わり(低め・横・ハーフアップ) |
| きついゴムでぎゅっと結ぶ | 痛み=締めすぎのサインになりやすい | 痛みゼロの強さに調整/太いシュシュ・コイルゴム等 |
| 同じ分け目で結ぶ・まとめる | 同じラインに負担と摩擦が乗り続ける | 分け目チェンジ(左右・ジグザグ) |
| 濡れた髪を強く結ぶ | 髪が弱い状態で切れ毛・絡まりが起きやすい | 乾かしてから結ぶ/緩いクリップ留めに変更 |
| 結んだまま寝る(寝返りで引っ張る) | 無意識の牽引が長時間続く | 寝る前にほどく/ゆるいナイトキャップ等へ |
| ヘアピン・カチューシャで同じ位置を圧迫 | 局所圧迫+摩擦で負担が集中 | 当たる位置を変える/幅広で柔らかい素材へ |
米国皮膚科学会(AAD)や英国皮膚科学会系の情報でも、引っ張る髪型(きついポニーテール、編み込み等)を避けることが牽引性脱毛症の予防につながるとされています。AAD:Hairstyles that pull can lead to hair loss/BAD:Traction alopecia(患者向け)
セルフチェック:あなたの生え際の薄さは“牽引性”っぽい?
次のチェックで、牽引性の可能性が高いかをざっくり見てみましょう(診断ではなく、判断材料です)。
- 結ぶと生え際が痛い/つっぱる(結び終わった直後だけでも)
- 結んだ位置の周りが、赤い・かゆい・ブツブツする
- 薄い場所が生え際・こめかみ・分け目など特定のラインに寄っている
- 結ぶ頻度が増えた頃から、生え際が透ける気がしてきた
- 生え際の縁に、細い毛が残る(フリンジサインっぽい)
- 休日などで結ばない日が続くと、頭皮がラクになる
反対に、次が強いと「牽引だけではない」可能性も考えます。
- 結ぶ頻度が少なくても、頭頂部も全体もじわじわ薄い
- 家族にAGAが多く、前頭部・頭頂部がパターンで進む
- 円形に抜ける、急にごっそり抜けるなど、“突然型”の脱毛がある

対策(手順):髪を結ぶ生活を続けながら、生え際の負担を下げる方法
牽引性は、「やめる」よりも“負担を分散してゼロに近づける”ほうが現実的です。ここでは、今日からできる順でまとめます。
ステップ1:今日から「痛みゼロ結び」にする(痛い=締めすぎ)
まずは単純に、痛み・つっぱりをゼロにすること。AADの目安(痛い髪型はきつすぎる)に沿って、結び直しましょう。AAD:Hairstyles that pull can lead to hair loss
- ゴムを最後までねじ切らない(1回少なめに回す)
- 結んだあと、頭皮を軽く動かしてつっぱりがないか確認
- 生え際が引っ張られている毛束を、指で少し“ゆるめて逃がす”
「結んでるのを忘れる強さ」が目標です。
ステップ2:位置をローテーション(同じ場所固定がいちばん効く)
牽引性は同じ場所に負担が集中するほど起こりやすいので、位置替えは効果的です。日本皮膚科学会も「一定の髪型を続けることで起こりやすい」と説明しています。日本皮膚科学会:脱毛症Q16
- 月:低めポニー(襟足寄り)
- 火:ハーフアップ(全部引っ張らない)
- 水:低めお団子(きつくしない)
- 木:サイド寄せ
- 金:クリップ留め
- 土日:できる範囲で“下ろす日”
完璧じゃなくてOK。「毎日同じ一点」を避けるだけで、負担が分散します。
ステップ3:道具を変える(ゴムの素材で牽引と摩擦が変わる)
- 細いゴム → 太め・柔らかいシュシュや布ゴム
- 滑りが悪いゴム → コイルゴムなど引っかかりにくいもの
- 強いピン固定 → クリップで面で支える
ポイントは「強く引っ張って固定」ではなく、面で支えて落ちにくくする方向です。
ステップ4:濡れ髪・寝る前は結ばない(切れ毛+無意識牽引を減らす)
牽引性の話とは別に、濡れ髪は切れ毛リスクが上がりやすいので、乾かしてから結ぶのが無難です。さらに、結んだまま寝ると寝返りで引っ張られやすく、長時間の牽引になりがちです。
ステップ5:生え際ケアは“刺激しない”が正解(マッサージでゴリゴリしない)
「血行のためにゴリゴリ揉む」は、痛みがある時期には逆効果になり得ます。まずは牽引を減らすことが最優先です(治療の基本は物理的ストレスの除去とされています)。MSDマニュアル:脱毛症(牽引性脱毛症)
ステップ6:写真で“同条件記録”すると迷いが減る
生え際は照明や髪の濡れ具合で見え方が変わります。次の条件で、2週間〜1か月、写真を撮って比較すると判断がラクです。
- 同じ場所、同じ照明(洗面所など)
- 髪は乾いた状態
- 同じ分け方・同じ角度(正面+斜め)
- 結ぶ前/結ばない日も撮る
【牽引リスク(イメージ)】
負担小 ┃■■
┃■■■■
┃■■■■■■
負担大 ┃■■■■■■■■■■
ゆるい → きつい(痛い)
「不安の正体」が、感覚からデータ寄りになります。
続けてOK?見直す?中止?判断基準(切替ライン)
ここがいちばん大事です。牽引性は、“我慢しない基準”を決めておくと失敗しにくいです。
| 状態 | 結び方の判断 | 次の一手 |
|---|---|---|
| 痛み・つっぱりなし/赤みなし | 続けてOK(ただし位置ローテ推奨) | 位置替え+道具見直しを習慣化 |
| 軽い痛み・つっぱりがある | 見直し必須 | 「痛みゼロ結び」へ/高い位置固定をやめる |
| 赤み・かゆみ・ブツブツ・かさぶた | 一旦中止寄り | 結ぶ頻度を下げる/早めに皮膚科相談も視野 |
| つるっとした部分が増える/毛穴が見えにくい/進行が早い | 中止+受診推奨 | 他の脱毛症も含めて医師に確認 |
日本皮膚科学会も、初期なら戻る可能性がある一方、長期化で永久化し得る点を示しています。だからこそ「軽いうちに見直す」が正解です。日本皮膚科学会:脱毛症Q16
受診目安:皮膚科に行くべきサイン/オンラインAGAクリニック相談が向く状況
皮膚科を優先したいサイン(炎症・別の脱毛症の可能性)
- 赤みが続く/強いかゆみで眠れない
- ブツブツ(毛包炎っぽい)、膿、かさぶたがある
- 地肌がつるっとして毛穴が目立たない感じがある
- 急に範囲が広がる、円形に抜けるなど突然型の脱毛がある
牽引性脱毛症でも炎症が出ることがありますし、別の脱毛症が混ざることもあります。AADは、髪型を変えても改善しない場合は皮膚科医に相談し、必要に応じて治療(例:炎症への治療やミノキシジルなど)を検討することがあると示しています。AAD:Hairstyles that pull can lead to hair loss
オンラインAGAクリニック(無料カウンセリング含む)が向きやすい状況
- 結び方を直しても、生え際・頭頂部がパターンで薄い気がする
- 牽引性かAGAか、自分では切り分けが難しい
- 通院の手間がネックで、まず相談から始めたい

牽引性の可能性が高くても、「AGAが混ざってないか」だけ確認できると安心材料になります。不安を長引かせないための選択肢として覚えておくとラクです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 髪を結ぶのをやめたら、生え際は戻りますか?
A. 牽引性脱毛症は、初期であれば原因となる髪型をやめる(負担を減らす)ことで戻る可能性があると説明されています。日本皮膚科学会:脱毛症Q16 ただし、長期間続いて毛包が障害されると戻りにくくなることもあるので、早めに負担を下げるのが大切です。
Q2. 仕事で結ばないといけません。完全にやめられない場合は?
A. 完全にやめるより、痛みゼロ+位置ローテーション+道具変更の3点セットが現実的です。高い位置固定を避け、低め・ハーフアップ・クリップなどで負担を分散させてください。
Q3. 生え際が薄いのがAGAか牽引性か分かりません。
A. 牽引性は“引っ張られる場所”に出やすく、痛みやつっぱり、赤みなどがヒントになります。AGAは進行パターンがあり、前頭部や頭頂部が徐々に薄くなることが多いとされます。迷う場合は、写真記録+オンライン相談で切り分けるのが近道です。日本皮膚科学会:AGAガイドライン2017(PDF)
Q4. フリンジサインって何ですか?
A. 生え際の縁に細い毛が少し残って見えるサインで、牽引性脱毛症で見られることがあるとされています。DermNet:Traction alopecia これだけで確定はできませんが、見分けのヒントになります。
Q5. 痛くないけど生え際が薄い気がします。牽引性ですか?
A. 痛みがない牽引性もあり得ますが、痛みがないから安心とも言い切れません。薄い範囲が広い、頭頂部も気になる、進行が続く場合は、牽引以外(AGAなど)も視野に入れて相談すると安心です。
Q6. 皮膚科では何をされますか?
A. 頭皮の状態や脱毛のパターンを確認し、炎症があればその治療を行うことがあります。AADは、髪型の見直しで改善しない場合に皮膚科医が治療を提案することがあると示しています(例:炎症への対応やミノキシジルなど)。AAD:Hairstyles that pull can lead to hair loss
まとめ:生え際が薄くなる不安は「結び方の負担」を下げると前に進める
- 髪を結ぶ と 生え際 薄くなる ハゲる?の本命は、引っ張り負担で起きる牽引性脱毛症
- 痛い・つっぱるは締めすぎサイン(痛みゼロ結びへ)
- 同じ位置固定をやめ、位置ローテと道具変更で負担を分散
- 早期なら戻る可能性がある一方、長期化で戻りにくくなることも(早めの見直しが得)
- 炎症がある・つるっとする・急に進むなら皮膚科、切り分け不安ならオンラインAGA無料カウンセリングが便利
次に読む(あなたの状況別)
- 頭皮が痛い・かゆい・赤い人へ:まず整える優先順位(頭皮の悩み・ケア)
- AGAかも?と気になる人へ:原因・進行・セルフチェック(AGAの基礎)
- オンラインAGA相談を使うなら:クリニック比較と選び方(クリニック)
- 「これってハゲる?」系の不安をまとめて整理(よくある疑問)
この記事の根拠(一次情報中心)
- 公益社団法人 日本皮膚科学会:脱毛症Q16(ヘアスタイルと脱毛症の関係)
- American Academy of Dermatology:Hairstyles that pull can lead to hair loss
- British Association of Dermatologists:Traction alopecia(患者向け情報)
- DermNet NZ:Traction alopecia(フリンジサイン含む)
- Samrao et al.:The “Fringe Sign” (2011)
- MSDマニュアル(プロフェッショナル版):脱毛症(牽引性脱毛症の治療はストレス除去)
- 日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017(PDF)
- DermNet NZ:Frontal fibrosing alopecia(生え際後退の鑑別)


