「デュタステリドとフィナステリドって、結局なにが違うの?どっちを選べばいい?」
AGA治療を調べ始めたとき、まずここで止まる人は多いです。名前が似ているし、“強い/弱い”みたいな話も出てきて、余計に迷いますよね。
結論から言うと、どっちが「正解」とは言い切れません。ただし、あなたの目的(進行を止めたい/より改善も狙いたい)、不安(副作用、献血、健診)、今の状況(進行スピード、続けやすさ)で、向き不向きはかなり整理できます。

- デュタステリドとフィナステリドの違い(作用・評価・注意点)
- 「どっち?」を決める判断軸(目的/不安/切替ライン)
- 副作用が怖い人向けの見方と対処
- 今日→1週間→1か月→3か月→6か月の進め方
- 受診で医師に聞くべき質問テンプレ
読み終える頃には、「自分はどっち寄りか」「まず何からやればいいか」が固まるはずです。では本編へいきましょう。
デュタステリドとフィナステリドの違い|結論:どっちを選ぶ?
まず超ざっくり整理します(細かい根拠はこのあと)。
- フィナステリド:主に5α還元酵素Ⅱ型を抑えて、DHT(ジヒドロテストステロン)を減らし、男性型脱毛症の進行を遅らせる薬。用法の目安は「3か月で兆し、通常6か月で評価」。
- デュタステリド:1型+2型の5α還元酵素を抑える薬。用法の目安は「12週で改善のこともあるが、通常6か月で評価」。PSAや取り扱い注意がより強く書かれている。
迷ったときの現実的な考え方はこの3つです。
- 初回で「まず止めたい」:フィナステリドから相談されることが多い(継続しやすさ重視)。
- 進行が早い/6か月見ても止まり切らない:デュタステリドを「候補」として医師に相談(切り替え判断)。
- 献血・健診・取り扱い(同居人が妊娠中など)の事情がある:生活上の制約が少ないほうを優先。
ここから先は、“なぜそう言えるか”を一次情報中心に解いていきます。
まずは「薄毛の進み」を誤判定しない(照明・濡れ髪・分け目固定)
薬の「どっち」を考える前に、意外と多いのが見え方の錯覚です。ここで誤判定すると、必要以上に強い選択をしたくなったり、逆に「効かない」と早合点してしまいます。
誤判定が起きやすい“あるある”
- 照明:上からの強いライト、蛍光灯、窓際の逆光は、頭頂部が薄く見えやすい
- 濡れ髪:束になって地肌が透ける(乾いた状態と比較しない)
- 分け目固定:同じ分け目を続けると地肌が見えやすくなる(分け目の“見え方”が主役になりがち)
- 短髪直後:切った直後は地肌が見える面積が増えて「進んだ?」と感じやすい
- 整髪料の付け方:テカり+束感で薄く見える(特に頭頂部)
おすすめの比較ルール(迷走防止)
- 同じ場所・同じ時間帯(できれば昼)で撮る
- 乾いた髪、整髪料なし、同じ髪型(セット)で
- 頭頂部は「真上+斜め後ろ」も撮る
- 2週間単位では揺れるので、基本は月単位で見る
この“誤判定潰し”は、後半の「6か月の切り替え判断」に直結します。
根拠:デュタステリドとフィナステリドの違いを決める6つのポイント
1)効き方の土台:5α還元酵素の「どれを抑えるか」が違う
AGAは、テストステロンがDHTに変換され、その影響で毛が細く短くなる(軟毛化)方向へ進みやすい、と説明されます(病態は複雑ですが、薬の狙いはここ)。
- フィナステリドは、5α還元酵素Ⅱ型を選択的に抑制して、テストステロン→DHTへの変換を抑える、という記載があります。フィナステリド医薬品インタビューフォーム(JAPIC)
- デュタステリドは、1型および2型の5α還元酵素を阻害する、と記載があります。デュタステリド医薬品インタビューフォーム(JAPIC)
イメージで言うと、「DHTという蛇口」を締める薬です。
フィナステリドは“主に1つの蛇口(Ⅱ型)”、デュタステリドは“2つの蛇口(1型+2型)”を締める設計、という整理ができます。
2)DHT低下のデータ:デュタステリド0.5mgは血清DHTを大きく下げる
デュタステリドのデータとして、前立腺肥大症患者での薬力学の記載になりますが、0.5mg反復投与で血清中DHTが用量依存的に低下し、6か月の0.5mgで約89.7%減少と書かれています。デュタステリド医薬品インタビューフォーム(JAPIC)
一方で、フィナステリドは「5α還元酵素Ⅱ型を選択的に抑制し、DHT低下作用により進行遅延」といった枠組みで説明されます。フィナステリド電子添文(PMDA)
ここが“強い/弱い”の話の出どころですが、重要なのはあなたにとって「必要な強さ」かどうかです(副作用リスクや生活上の制約もセットで考える)。
3)効果判定の目安:どちらも「通常6か月」で評価が軸
早く結果が欲しい気持ちは分かります。ただ、一次情報では評価目安が明確に書かれています。
- フィナステリド:3か月の連日投与で効果が発現する場合もあるが、効果確認まで通常6か月。6か月以上投与しても進行遅延がみられない場合は中止を検討、と記載。フィナステリド電子添文(PMDA)
- デュタステリド:12週間で改善のこともあるが、治療効果評価には通常6か月が必要。6か月以上で改善がなければ中止を検討、と記載。デュタステリド電子添文(PMDA)
つまり「どっちでも、焦って2か月で結論を出すのは損」になりやすい、ということです。
4)副作用:種類は似ている。ポイントは「早期発見と相談の基準」
両方とも、性機能に関する副作用、抑うつ関連、肝機能、乳房関連などが記載されています。出る/出ないは個人差が大きいので、ここは“怖がる”より“基準を決める”が勝ちです。
- フィナステリド:性機能関連(リビドー減退、勃起機能不全、射精障害など)、抑うつ症状、自殺念慮等の報告への注意、肝機能障害などが記載。フィナステリド電子添文(PMDA)
- デュタステリド:性機能不全、抑うつ気分、肝機能障害・黄疸などが記載。デュタステリド電子添文(PMDA)

5)PSA(前立腺の検査値)が下がる:健診・泌尿器科では必ず申告
これは見落としやすい重要ポイントです。
- フィナステリド:男性型脱毛症患者でPSAが約40%低下した記載があり、PSA評価では2倍した値を目安とする旨が書かれています。フィナステリド電子添文(PMDA)
- デュタステリド:前立腺肥大症患者で0.5mg/日投与時、6か月後にPSAが約50%減少し、評価時は2倍した値を目安とする等の注意が詳しく記載されています。デュタステリド電子添文(PMDA)
健診でPSAを測る可能性がある人は、「AGA薬を飲んでいる」と必ず伝えるのが安全です。
6)体内に残る時間(半減期)と献血ルール:ここは大きな違い
生活への影響が出やすいのがこのポイントです。
- フィナステリド:健康成人で単回投与後、半減期(t1/2)が約3〜4時間と記載があります。フィナステリド医薬品インタビューフォーム(JAPIC)
- デュタステリド:定常状態における半減期が3.4±1.2週間、単回投与で終末相の半減期が89〜174時間など、長く残りやすい記載があります。デュタステリド医薬品インタビューフォーム(JAPIC)
- 献血:日本赤十字社の案内では、AGA治療薬としてフィナステリドは服薬中止後1か月、デュタステリドは服薬中止後6か月、献血不可と記載があります。日本赤十字社(血液センター)服薬と献血について
「献血したい」「献血するかもしれない」人は、この差は大きいです。
違いの全体像(早見表)
| 比較ポイント | フィナステリド | デュタステリド |
|---|---|---|
| 効き方 | 5α還元酵素Ⅱ型を選択的に抑制(DHT変換を抑える) 一次情報 | 5α還元酵素1型+2型を阻害 一次情報 |
| 適応 | 男性における男性型脱毛症の進行遅延(女性は適応なし等) 一次情報 | 男性における男性型脱毛症(女性・小児は禁忌) 一次情報 |
| 評価の目安 | 3か月で兆しのことも/通常6か月で確認、継続が重要 一次情報 | 12週で改善のことも/通常6か月で評価 一次情報 |
| PSAへの影響 | PSA低下(評価は2倍目安等) 一次情報 | PSA低下(6か月以降を新ベースライン等、注意が詳細) 一次情報 |
| 体内に残る目安 | 半減期 約3〜4時間(IF記載) 一次情報 | 半減期が長い(定常状態 t1/2 3.4±1.2週間 等) 一次情報 |
| 献血 | 服薬中止後1か月献血不可(案内記載) 一次情報 | 服薬中止後6か月献血不可(案内記載) 一次情報 |
ポイント:デュタステリドは「抑える範囲が広い」一方で、PSA・取り扱い・体内残存・献血など生活面の注意が濃くなります。フィナステリドは比較的シンプルに続けやすい設計、と整理すると迷いが減ります。
具体策:あなたが迷っている今からの進め方(今日→1週間→1か月→3か月→6か月)
「どっち?」は、情報を集めるほど迷いが増えます。そこで、順番を固定して迷走を止めます。
今日:判断材料を3つだけ用意する
- 薄毛の部位(生え際/頭頂部/全体)と、進行スピード感
- 生活上の制約(献血、健診、同居環境、飲み忘れやすさ)
- 不安の中心(副作用が怖い/費用/続けられるか)
1週間:誤判定しない「写真ルール」をセット
- 同条件の写真を撮る(乾いた髪、整髪料なし、同時間帯)
- 抜け毛は「本数」より「急増しているか」を見る(季節変動もある)
- 頭皮トラブル(赤み・かゆみ・フケ)があるなら先に皮膚科相談も検討(炎症で抜け毛が増えることがある)
1か月:飲み忘れ対策=あなたの勝ち筋
AGA薬は、続けた人が勝ちやすいジャンルです。飲み忘れを減らす工夫は、薬選びと同じくらい効きます。
- 歯磨き後、寝る前など、毎日やっている行動にくっつける
- ピルケース・アラーム・カレンダーで「やった/やってない」を可視化
- 副作用が気になるなら、体調メモ(睡眠・気分


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