「男性のタンパク質って、結局どれくらい摂ればいいの?」
増やしたほうがいい気もするし、頑張りすぎると続かない…。数字がいろいろ出てきて、迷いやすいところです。
結論から言うと、まずは“推奨量(18〜64歳で65g/日)”を最低ラインの基準にして、体重・運動量・体調で上げ下げするのが現実的です。いきなり完璧を狙うより、「不足を作らない仕組み」を先に作るのが近道です。

- 男性のタンパク質の基本の目安(65g/日)と、体重での考え方
- 「推奨量=ベスト」ではない理由と、不足を作らない基準
- 今日→1週間→1か月→3か月の続く手順
- 食事に落とすコツ(コンビニ/外食でも回る組み方)
- 摂りすぎ注意と受診の目安
この記事は「まず何を基準にすれば迷いが減るか」を先に決めて、そこから生活に落とす順番で整理します。
男性のタンパク質はどれくらい?まずは「65g/日」を基準にする
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」をもとにした資料では、18〜64歳男性の推奨量は65g/日、65歳以上は60g/日が目安として示されています。まずはここを“基準値”にしましょう。(参考:甲府市「1日のたんぱく質推奨量」)
| 年齢(男性) | 推奨量(g/日) | まずの考え方 |
|---|---|---|
| 18〜64歳 | 65 | まずはここを下回らない |
| 65歳以上 | 60 | 量より「毎食の確保」を意識 |
「65g/日」を3食で割ると、ざっくりこうなります。
- 1食あたり20〜25g(3食で合計65gを狙うイメージ)
- 朝が弱い人は、朝15gでもOK。その代わり昼・夜で取り戻す
ポイントは、1日の合計+食事の分配をセットで考えることです。
根拠:推奨量は「不足で困らない目安」/体重あたりの考え方も知っておく
推奨量は「多くの人が必要量を満たす」ための基準として示されます。資料にもその説明があります。(甲府市資料の注記)
一方で、同じ男性でも体格や活動量は違います。そこで役立つのが「体重あたり(g/kg/日)」という見方です。
厚生労働省資料(たんぱく質の考え方の章)では、維持に必要な量(平均)を0.66g/kg体重/日として扱う記載があります。(厚労省:日本人の食事摂取基準(2025年版)たんぱく質の考え方)

筋トレや運動をしている人は「より高い摂取量」を議論する研究もあります。たとえば、筋肉づくり(同化)を最大化する狙いとして、1食あたり体重×0.4gを目安に分配する提案がまとめられています。(Schoenfeld & Aragon, 2018)
| 目的 | まずの基準 | 考え方(続く形) |
|---|---|---|
| 健康維持・まず迷いを減らす | 65g/日(18〜64歳男性) | 3食で20〜25gを目安に分配 |
| 運動習慣あり(筋肉を落としたくない) | 体重あたりで調整 | 「1食:体重×0.4g」など分配も意識(研究提案) |
| 食が細い・朝が弱い | 分配優先 | 朝は少なめでもOK。昼夜で確保し、間食で補う |
注意:ここでの体重あたりの話は一般論です。持病や治療中の人は自己判断で増やさず、医師・管理栄養士の指示を優先してください(後述)。
不足を作らない実行手順:今日→1週間→1か月→3か月
「知って終わり」にならないように、やることを順番で固定します。
【タンパク質の習慣化ロードマップ】 今日 1週間 1か月 3か月 |----記録----|----型を作る----|----安定させる----|----微調整----|
今日:まず3日だけ「だいたい」を記録する
- いつも通り食べて、主なタンパク源だけメモ(肉・魚・卵・豆腐・納豆・乳製品)
- 計算はざっくりでOK。「朝が少ない」「昼がゼロ」など偏りを発見するのが目的
1週間:毎食“タンパク源を1つ”固定する
- 朝:卵 or ヨーグルト or 納豆(どれか1つでOK)
- 昼:主菜(鶏・魚・豚・豆腐)を必ず1品
- 夜:主菜+大豆(味噌汁に豆腐、納豆、枝豆など)で底上げ

1か月:足りない食事(多くは朝)を“足し算”で埋める
- 朝が弱い人:牛乳・飲むヨーグルト・チーズ・豆乳など「噛まない」選択肢を常備
- 昼が外食多め:定食なら「肉/魚+味噌汁+卵/豆腐」へ寄せる
- 間食で補う:ゆで卵、ヨーグルト、サラダチキン、豆腐バー等(選びやすいものを1つ決める)
3か月:体調・体重・運動量に合わせて微調整する
- 運動が増えた→食事の主菜量を少し増やす(毎日でなくてOK)
- 食欲が落ちる→「量」より「回数」を増やす(小さく分ける)
- 体重を落としたい→タンパク質は残して、甘い飲み物・揚げ物の頻度を見直す
食事に落とし込むコツ:1食で稼ぐ“主な食材”と組み合わせ
「65g/日」は、1つの食材で達成しようとするとしんどいです。主菜(肉・魚・卵)+大豆+乳製品を散らして積むのがラクです。
食品の成分値は、文部科学省の食品成分データベースで確認できます。(文部科学省:食品成分データベース)
| 食べ方の例(目安) | だいたいの狙い | 続けやすいポイント |
|---|---|---|
| 朝:卵+ヨーグルト | 10〜20gを作る | 調理が少ない/習慣化しやすい |
| 昼:定食(肉or魚) | 20g前後を作る | 外食でも寄せやすい |
| 夜:主菜+豆腐/納豆 | 25g前後を作る | 不足分を取り戻せる |
よくある落とし穴:「主菜はあるのに、量が小さい」「朝がパンとコーヒーだけ」など“空白の食事”があると、合計が伸びません。まずは空白を埋めましょう。
プロテイン(粉)は必要?使うなら「目的」と「置き換え」を決める
プロテインは魔法ではありませんが、不足を埋める道具としては便利です。おすすめの使い方は次のどちらかです。
- 朝が弱い:朝食のタンパク源として(固形が無理な日だけでもOK)
- 運動後に間食が増える:甘い菓子の置き換えとして
逆に「飲んでるのに太る」「お腹が張る」なら、総カロリーや糖質の多い製品、乳成分の相性などが原因のことがあります。まずは“置き換え”になっているかを確認してください。
受診の目安:自己判断で増やさないほうがいいケース
タンパク質は大切ですが、腎臓の病気(慢性腎臓病など)がある場合は、摂取量の考え方が変わります。自己判断で増やす前に、医療者に相談してください。
- 健診でeGFRが低いと言われた/尿たんぱくを指摘された
- 腎臓病・糖尿病・高血圧で治療中
- むくみが続く、強いだるさがある、食欲低下が長引く など
参考:日本腎臓学会のガイドライン(CKDの栄養管理)では、病期により食事療法が整理されています。(日本腎臓学会:成人CKD患者への栄養管理)
海外の一般向け情報として、腎臓病の人はタンパク質量について専門家相談が推奨されています。(National Kidney Foundation)
よくある質問(FAQ)
Q. 「体重×1g」って聞きます。65g/日とどっちが正しい?
A. どちらも“目的が違う目安”です。迷いを減らすなら推奨量(65g/日)を基準にして、運動量が多い・筋肉を増やしたいなど目的が明確なら体重あたりで調整、が現実的です。
Q. 1食で吸収できるタンパク質は30gまで?
A. 「30gまでしか吸収できない」という意味ではなく、研究では筋タンパク合成が頭打ちになりやすい“目安”として議論されます。分配の参考にはなりますが、超えたらムダと決めつける必要はありません。(Schoenfeld & Aragon, 2018)
Q. 忙しくて自炊できません。コンビニでどう組めばいい?
A. まずは「タンパク源を1つ選ぶ」を固定します。
- おにぎり+サラダチキン/ゆで卵
- そば+温泉卵/豆腐
- 弁当+追加でヨーグルト
“空白の食事”が減るだけで、合計は伸びます。
Q. タンパク質は髪にも関係ありますか?
A. 髪はケラチン(たんぱく質)でできています。だからといって「タンパク質だけ増やせば髪が増える」とは言い切れませんが、不足を作らないのは土台として大切です。
なお、薄毛の見え方は誤判定が起きやすいです。タンパク質不足と決めつける前に、照明・濡れ髪・分け目固定・短髪直後など“見え方”の条件も一度チェックしてください。
Q. 摂りすぎは良くない?
A. 極端に増やすのはおすすめしません。特に腎臓に不安がある人は、医療者に相談が安全です(上の「受診の目安」参照)。
まとめ:迷ったら「65g/日を3食に分ける」から始める
- 男性(18〜64歳)の推奨量は65g/日が基準(まず下回らない)
- 続けるコツは合計+分配。1食20〜25gを目安に
- 今日→1週間→1か月→3か月の順で、やることを固定する
- 持病(腎臓など)がある場合は、自己判断で増やさず相談
最初の一歩はシンプルでOKです。「毎食タンパク源を1つ」から始めましょう。
次に読む(あなたの状況別)
- 生活習慣の整え方をまとめて見直す(睡眠・ストレス・食事の土台)
- 頭皮トラブルが気になる(かゆみ・フケ・皮脂など)の対処を確認する
- 薄毛が不安で「まず何から?」の人へ:AGA基礎で判断軸を作る
- ケアを始めたい:育毛剤の選び方(まずの基準)
この記事の根拠(一次情報中心)
- 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書
- 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版)策定検討会報告書(本文PDF)
- 甲府市:1日のたんぱく質推奨量(厚労省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」より)
- 文部科学省:食品成分データベース(日本食品標準成分表)
- 日本腎臓学会:成人CKD患者への栄養管理(ガイドライン資料)
- Schoenfeld BJ, Aragon AA. How much protein can the body use in a single meal? (2018)
- Areta JL, et al. Timing and distribution of protein ingestion… (2013)
- National Kidney Foundation:CKD diet and protein


