「頭皮マッサージって、やれば髪が生える?それとも意味ない?」
期待したくなる一方で、やり方を間違えると「赤くなった」「抜け毛が増えた気がする」と不安になることもありますよね。
結論:頭皮マッサージは“発毛治療の代わり”ではありません。ただし、リラックス目的としては有用で、毛髪の太さが増えたとする小規模研究もあります。だからこそ、狙う目的を整理して、摩擦や引っ張りで悪化しないやり方で「やりすぎ」を防ぐのが大切です。

- 頭皮マッサージの効果(期待できること/できないこと)
- 摩擦で悪化しない「正しいやり方」(手順つき)
- やりすぎ防止:回数・強さ・やめるべきサイン
- 誤判定の外し方(照明・濡れ髪・分け目固定・短髪直後)
- 受診目安(危険サイン/切替ライン)
まずは「何のためにやるのか」をはっきりさせます。
頭皮マッサージ 効果:期待できること/できないこと(先に結論)
頭皮マッサージは、目的を間違えるとガッカリしやすいです。初心者向けに整理すると、こうなります。
| 目的 | 期待できること(目安) | 期待しすぎない方がいいこと |
|---|---|---|
| リラックス・気分転換 | 心地よさ、こり感の軽減 | これだけで薄毛が止まる |
| 頭皮のこりをゆるめる | 頭が軽い感じ、血行感(温かさ) | こり=薄毛の原因が必ず解決する |
| 髪の見た目(ハリ感) | 小規模研究で毛髪の太さ増加が示唆 | 本数が増える、AGAが治る |
| 頭皮環境を整える補助 | 「やさしいケア」を習慣化するきっかけ | 炎症(赤み・湿疹)を押して治す |
研究面では、標準化した頭皮マッサージを継続して毛髪の太さが増加した報告があります(ただし小規模で、効果は確定ではなく「補助」と考えるのが現実的)。Koyamaら(2016)PubMed
根拠:頭皮マッサージで「生えた気がする」が起きる理由
頭皮マッサージは、やった直後に「効いた気がする」が起きやすいです。ここを理解すると、過剰にやりすぎずに済みます。
- 温かくなる:血行感でスッキリしやすい
- 頭皮が柔らかく感じる:筋肉や皮膚の動きで“軽さ”が出る
- 髪がふわっとする:根元が立ち上がったように見えることがある
一方で、同じ研究内でも、途中経過で「本数が一時的に減った(抜けたように見える)」可能性に言及があります。だから、強さや回数を上げて押し切るのはおすすめしません。Eplasty(2016)PMC全文

誤判定の解消:マッサージの“効いてる気がする/悪化した気がする”は条件でブレる
不安な時ほどチェック回数が増えて、見え方が揺れます。判断前にこれを外しましょう。
- 照明:上からの強い光で頭皮が透けて見える
- 濡れ髪:地肌が目立ち、薄く見えやすい
- 分け目固定:同じ場所が摩擦・紫外線・蒸れを受け続ける
- 短髪直後:頭皮の見える面積が増え、変化が強調される
おすすめは、乾いた状態で同じ場所・同じ照明・同じ距離で3日だけ写真比較です。
頭皮マッサージ やり方:摩擦で悪化しない「安全な型」
ポイントは3つだけです。
- こすらない(摩擦を最小に)
- 引っ張らない(髪をつかんで動かさない)
- 短時間で毎日(強く長くより、やさしく続ける)
準備(30秒)
- 爪を短くする(引っかき傷の予防)
- 頭皮が赤い・湿疹・痛みがある日はやらない(後述)
- やるなら「乾いた状態」か「シャンプー前後のどちらか」に固定(毎回変えない)
手順(基本は4分でOK)
- 側頭部:こめかみ上あたりに指の腹を当て、頭皮だけを小さく動かす(30秒)
- 後頭部:耳の後ろ〜後頭部に指の腹を当て、円を描くより“ゆらす”(60秒)
- 頭頂部:つむじ周辺を、指の腹で軽く押して離す(60秒)
- 生え際は軽め:皮膚が薄く荒れやすいので、押すだけ(30秒)
強さの目安(10段階) 0-2:触れているだけ 3-4:気持ちいい(推奨) 5-6:痛気持ちいい(やりすぎ寄り) 7-10:痛い(NG)
頭皮マッサージ 注意:やりすぎ防止のルール(ここが本題)
「増やせば増やすほど効く」は逆効果になりがちです。初心者はこのルールで十分です。
| 項目 | おすすめ | やりすぎサイン(やめる) |
|---|---|---|
| 回数 | 1日1回まで(まずは週5〜7) | 日に何度も触りたくなる |
| 時間 | 合計2〜4分でOK | 10分以上を毎日続ける |
| 強さ | 「気持ちいい」で止める | 痛い、揉み返し、頭皮がヒリつく |
| 道具(ブラシ等) | 使うなら“柔らかく軽く” | 赤み、かゆみ、フケが増える |
なお、頭皮への繰り返しの牽引(引っ張り)は脱毛の原因になり得ることが知られています。きつい髪型が原因の牽引性脱毛症について、皮膚科医が注意を促しています。つまりマッサージも「引っ張る方向」に強い刺激が続くのは避けたいところです。AAD:髪型が引き起こす脱毛

具体策:続け方の手順(今日→1週間→1か月→3か月)
マッサージは「やり方」と同じくらい、「続け方」が重要です。順番でいきます。
今日 :安全な型を覚える(強さ3〜4、合計2〜4分) 1週間 :やり方を固定して、頭皮が荒れないか確認 1か月 :写真で比較(見た目の誤判定を減らす) 3か月 :薄毛の不安が強いなら、原因(AGA等)の整理へ
今日:まず“悪化させない”を最優先
- 赤み・かゆみがある日はこすらない(マッサージ休みでもOK)
- 爪を立てない、髪をつかまない
- 終わった後にヒリヒリするなら、強さを下げるか中止
1週間:頭皮が荒れないかのチェック項目
- 赤みが増えない
- フケ・かゆみが増えない
- 揉み返し(頭痛っぽさ)が出ない
1つでも増えるなら、まず強さ・時間を半分にしてください。それでもダメなら一旦中止です。
1か月:写真で比較(“効いてない”焦りを防ぐ)
マッサージは体感が先に出やすいので、判断は写真で。
- 乾いた状態
- 同じ照明、同じ分け目、同じ距離
- 週1回だけ撮る(毎日だと揺れに振り回される)
3か月:薄毛の不安が強いなら「マッサージ以外」を整理する
生え際や頭頂部が薄くなってきた、進行している気がするなら、マッサージだけで抱えず、原因(AGA、生活要因、頭皮トラブル)を整理するのが近道です。
受診目安:マッサージを中止して皮膚科を優先するライン
次のどれかがあるなら、セルフケアより先に皮膚科で確認する方が安心です。
| サイン | 次の一手 | 理由 |
|---|---|---|
| 痛い、膿、ジュクジュク | 受診優先 | 炎症が強い・感染が混ざる可能性 |
| 赤み・かゆみがどんどん広がる | 受診推奨 | 製品かぶれ等、原因特定が必要なことがある |
| 円形の脱毛、急な抜け毛増 | 受診推奨 | 鑑別が必要(自己判断しにくい) |
| 軽い違和感のみで悪化はしていない | まずは1〜2週間、やさしい型で様子見 | 刺激の減量で落ち着くこともある |
よくある質問(FAQ)
頭皮マッサージで本当に髪は生えますか?
「生える」と断定はできません。小規模研究で毛髪の太さが増えた報告はありますが、発毛治療の代わりとして確立しているわけではありません。Eplasty(2016) 期待は「補助」として持つのが現実的です。
毎日やっていい?
基本はOKですが、強さは“気持ちいい”まで、時間は2〜4分を上限に。赤み・かゆみ・ヒリヒリが出るなら頻度を落とすか中止してください。
抜け毛が増えた気がします。やめるべき?
強くこすったり、髪をつかんで動かすと、休止期の毛が抜けて「増えた」ように感じることがあります。まずは強さを下げる/髪を引っ張らないに修正。それでも増える、または頭皮が荒れるなら中止して様子見です。
お風呂でやるのと、乾いた状態はどっちがいい?
初心者は「どちらかに固定」がおすすめです。濡れている時は摩擦が増えやすいので、やるなら軽く。乾いた状態なら、指の腹で“頭皮だけを動かす”意識が作りやすいです。
ブラシや電動マッサージャーは使っていい?
使うなら、柔らかい・軽いを徹底してください。赤み・かゆみ・フケが増えるなら合っていないサインです。まずは手で「強さ3〜4」を作れるようになってからが安全です。
頭皮が赤い・かゆい時もやっていい?
基本はおすすめしません。炎症がある時は、摩擦で悪化しやすいです。まずは刺激を減らし、落ち着いてから再開を検討してください。
まとめ
- 頭皮マッサージは発毛治療の代わりではないが、リラックス目的には有用で、毛髪の太さ増加が示唆された小規模研究もある
- 成功のコツはこすらない・引っ張らない・短時間(強さは“気持ちいい”まで)
- やりすぎ防止は「1日1回」「2〜4分」「痛いはNG」
- 痛み・膿・ジュクジュク、広がる赤み、円形脱毛は受診目安
次に読む(あなたの状況別)
- 頭皮が赤い・かゆい・フケが気になる:症状別に「まずやめること/整える手順」を確認する
- ストレス・睡眠で薄毛が心配:頭皮の波を小さくする生活習慣の整え方へ
- 生え際・頭頂部が薄くなってきた:AGAの基本と判断軸を整理する
- 育毛剤も気になる:刺激を増やさない選び方・使い方の基礎へ


